みなさんこんにちは。
今回のサマーキャンプを振り返りながら、参加者たちが感じたこと、経験したことなどを紹介していきたいと思います。
今回のサマーキャンプでは参加者一人ひとりに対し「成長」というチャンスを与えるために、世間一般の海外キャンプとは異なった様々な工夫をしました。その1つが「部屋割りを同じにしない」「外国人の生徒のいる部屋に入れる」ということです。
フィリピンセブ島の語学学校では、日本人比率が90%を超える学校もありますし、友達と一緒の部屋で毎晩わいわい日本語で話しているようでは、せっかくの海外での貴重な時間が無駄になってしまいます。今回は受け入れ先の語学学校に僕の教育方針を共感していただき、特別に部屋割りも配慮してもらいました。
やはり多くの子が「初めてのルームシェア」「初めての外国人との共同生活」で苦戦していました。中国・韓国・台湾・ベトナムなど、ルームメイトの国籍は参加者毎で異なりましたが、中には文化や風習の違いに戸惑い、不安や不満を口にする子もいました。
でもですね、そんな些細な事で「帰りたい」「海外は嫌だ」「一人がいい」と思うのであれば、多分その子は「長期留学したい」「海外大学に進学したい」「世界を舞台に活躍したい」という夢は捨てた方が良いと思います。日本の中で生き抜くことを真剣に考えた方が賢明です。
「海外留学」というと、一見聞こえが良く、華やかでカッコいいイメージを持つ方が多いと思います。しかしながら現実はそんなに甘いものではなく、特に日本人留学生においては、現地の暮らしに馴染めない、友達ができない、言葉が通じないなど、留学に失敗して帰国してしまうケースがあとを絶ちません。どのくらいの割合かは敢えて言いませんが、僕たちが思っている以上に「日本人の留学挫折率」は高いのです。(留学期間が長期であればあるほど高くなります)
一般的な高校や大学が提供する短期留学プログラムでは、旅行代理店や留学エージェントが企画した「作られた留学」の場合が多いです。日本人の学生に合わせ、日本人の学生が楽しめるようにアレンジされている場合がほとんどです。本当の海外留学は「もっと孤独で」「もっと悲惨で」「もっと大変なもの」なのです。辛く苦しいことの方が圧倒的に多いのです。
今回のサマーキャンプでは、海外に多少なりとも興味を持っている子が集まったと思います。そんな子たちに少しでも現実に近い留学を経験させてあげることが僕の目標でもありました。もちろん個人の留学ではありませんので、安全は十分確保するなど、僕が責任を取れるギリギリの範囲までリアルな留学を追求したつもりです。
今回出会ったアジア各国からのルームメイトたちやクラスメイトたちと、英語という言語を使って堂々と戦えないようであれば、海外大学進学などは避けたほうが良いと思います。毎晩寮の隅っこですすり泣く、最初の学期で退学を言い渡されるのがオチです。留学に必要なのは英語力ではありません、人間的強さです。