みなさんこんにちは。
生徒のエッセイで印象に残ったものを紹介します。
(文章は明らかな誤字脱字以外は校正せずそのまま記載します)
(エッセイテーマ)
If you could change one important thing about your country, what would you change?
もしあなたの国の重要なことを1つ変えられるとしたら、何を変えますか?
(高校生の書いたエッセイ)
私が日本の制度を変えることができるとしたら、この国を高負担・高福祉の国にしたいと思います。
今年の世界幸福度ランキングの上位には北欧の国が多い。それは、北欧諸国が高福祉・高負担の国であるのと大きく関係がある。2位となったデンマークという国は大学までの教育費が無料、医療費も無料となっている。その反面、高い税金を払うことが国民の義務となっている。
それでも、デンマークの人々は高福祉・高負担の今の現状に満足している。それは高い税金を払う負担よりも見返りである教育費や医療費が無料となる制度に大きな信頼があるからだ。高い税金を払うことで年をとってからも手厚い医療を受けられることはとても大きなポイントである。
また、出産費なども無料であるのが日本よりも出生率が高い傾向にめる。このことによって少子高齢化を防ぐことができ、将来的には生産年齢人口の増加につながり、国の経済成長にもっながる。
それに比べて日本という国は消費税を2%上げることに対しても反論があがるため、高負担を実現するのは難しい。また、少子高齢化は進むばかりて将来今以上の経済成長を望むことは難しい。
日本がこれからもっと発展していくためには国の手厚い保障が欠かせない。これらの理由より将来の日本のために私は高福祉・高負担の制度が 必要だと思った。
(所感)
文章も非常に読みやすいもので、北欧の例を挙げながら読み手に分かりやすく説明をしています。さすが高校生ですね。強いて言うなら、ではどうすれば日本において高福祉・高負担の社会が実現できるのか、彼女のなりの意見を書いてもらいたかったですね。
私が小・中学生に最も学んで欲しい内容が、今回の話題にもなった「日本の財政」です。ただこの分野は公民の後半部分なので、多くの中学校が中3の3学期にやるんですよね。そうなると仮内申も出ていますし、私立単願の子は合格していますし、集中して授業を聞いている生徒は少なくなってしまいますね。(個人的には中1の一番最初に持ってきても良い単元だと思っています。)
日本の子どもたちには「日本の現状」をもっともっと学んで欲しいと思います。未だに「日本の企業はすごい」「日本の物価は高い」「日本の給料は高い」と思っている人も多いので、色々なデータを見ながら考察して欲しいと思います。
オススメの1冊。日本国勢図会。
中学受験をする小学生には必ず読破させていました。