2018サマーキャンプ参加者の声(3)

みなさんこんにちは。

8月に実施した”サマーキャンプ2018 inフィリピンセブ島”の参加者の声を紹介させていただきます。

サマーキャンプに参加して(Rさん、高校3年生)

フィリピンに着いて2日目、TOEICのクラス分けテストが行われた。台湾人のルームメイトがとても簡単だと言っていたが信じられないくらい難しいと感じた。心から危機感を持つと同時に、明日からの授業がとても不安に感じた。

→高校生でTOEIC(4技能)を受検する機会はほとんどないですから、全く太刀打ちできなくて不安になるのは仕方ありませんね。大学生になれば就職活動に向けてTOEICを受検する回数が増えると思います。TOEICに関してはある程度の攻略法がありますので、また機会があればいつでもサポートしますよ。

3日目から授業スタート。グループ授業から始まった。何を言っているんだか全然分からない、すぐに返答ができないと感じた。次の授業もグループレッスン。自己紹介で歌うことが好きだと言ったら、歌ってと言われた。ここで歌わないのはさすがにヤバイという空気を感じ取って、宇多田ヒカルのfirst loveを歌った。その後、別の授業でも数回歌わされたが、冷静に考えて、こんな異国の地で色々な国の人の前で歌を歌う機会なんてほとんどないだろう。どの先生もみんな褒めてくれて、勇気を出して歌って本当に良かったし、貴重な体験になった。

マンツーマン授業では、脳ミソが英語に埋め尽くされてすごく神経を使った。グループレッスンであれば、何て言っているか分からなくても、聞いているうちに理解ができたり、周りが答える様子で分かったりもした。しかしマンツーマンレッスンではそうはいかず、最初は全然理解ができなかった。初回の授業の後には「日本に帰りたい」という思いがだいぶ頂点までのぼりつめていた。

→「日本に帰りたい」と思うのは誰もが通る道ですよ。海外大学進学をした教え子達も、どんなに良いTOEFLのスコアを持っていても、現地で苦労を強いられます。最初の2、3ヶ月はみな涙を流しながら勉強するものです。授業で歌を歌うのは海外ならではですね。国籍も年齢も様々な人がいる中で、よく勇気を持って歌ったと思いますよ。

そんなこんなで最初は落ち込んでばかりだったが、2回目以降は耳が慣れてきたのか、少しずつ理解ができるようになり、最後の方にはレッスンが楽しめるようにもなってきた。とは言うものの、苦手なことも多くて、他人の英語での会話に入っていくことができず、シャイだと言われたり、自分よりはるかに年下なのに上手に英語が話せている人を目の前にすると情けなくなった。また知らない単語がものすごく多くあることも改めて実感した。日々単語テキストなどを使って語彙力を増やさねばならないと本気で思った。

マンツーマンの授業では将来の夢や自分の発言に対しての理由をよく聞かれた。学校の英語のテストでは質問の答えを書けばマルがついたので、毎回毎回理由を聞かれるたびに、長い時間考えなければ答えが出せなかった。この時、私は普段自分と向き合えていないことに気がついた。将来については正直「とりあえず大学に入る」とか「やりたいことは大学に入ってから見つけよう」と思っていた。しかしフィリピンに来ている他国の留学生たちは、みんな夢や目標を堂々と語っていた。

そんな中に1週間もいたものだから、自分がすごくダメな人間に感じて仕方なかった。日常的にこのような人は周りにいなかった。夢があれば全力でもっと取り組めるんだろうとか、ありきたりな言葉になってしまうけれど、夢があるのは本当に素晴らしいことなんだと身近で見ていて思った。自分が生ぬるい日々を送っていることに気付かされ、早くしっかりした夢や目標を持ちたいと思った。

→Rさんは非常に責任感が強いのか、それとも究極のネガティブ思考なのかは分かりませんが、自分を責める必要はありませんよ。英語が話せないことや、夢を持てないのは自分の能力のせいではなく「そういう教育を受けてこなかったから」だけのことです。どんな子でも、正しいトレーニングをすれば英語は話せるようになりますので安心してください。Rさんも既に十分話せていましたよ。また将来の夢に関しては、これを機に真剣に考えて見てくださいね。大人や先生の言われた通りに生きるのではなく、自分の人生は自分自身で創り上げてください。

フィリピンでの生活は日本とはかけ離れすぎていて、何もかも新鮮だった。ルームメイトと生活する以外にも、シャワーが硬水で髪の毛がゴワゴワになることや、湯船に浸かれないことはだいぶストレスになった。でもフィリピンではこれが当たり前のことだった。今まで色々な映像や本を読んで、日本は恵まれているんだなと思っていたけれど、その理解はすごく薄っぺらくて、実際に体験して初めて分かった。でもその恵まれていることが、逆に日本人を弱くしているのではないかとも同時に考え、豊かさってなんだろう、と少し複雑な気持ちになった。

→素晴らしいことに気がつきましたね。豊かさとは何なのか、豊かさは人を幸せにするのか。私たち日本人は本当に恵まれた豊かな環境で生活をしています。その豊かさは先人が築き上げてきたものですが、現代の私たち日本人はその豊かさに感謝ができているのでしょうか?私たちが先人から素晴らしい豊かさを受け継いだように、私も未来の世代に豊かな社会を残す努力ができているのでしょうか?またいつか、このようなテーマでRさんと語り合いたいですね。

初めての海外渡航で、初めてのフィリピンでジプニーに乗ったり、屋台で肉の串焼きを食べた。ジプニーは風が気持ちよくて楽しかった。屋台のお肉はとても美味しかった。こんなものに日本では日常的に触れることはできないので、毎日の生活がワクワクした。

4日目の夜に先生に誘われてフィリピン料理の有名レストランに行った。食べるものも見るものも初めてだった。日本を出る前にフィリピン料理がどんなものか気になって調べた。初めて聞く名前の料理ばかりで美味しいのか不安だった。しかし想像以上に美味しくて日本人の口にも合う味かなと思った。

1週間の中で、アヤラモールとSMモールに行った。とても広くて物が安くて、すごく楽しくてずっとテンションが上がっていました。楽しすぎて何回もモールに行ってしまったが、構造が分かりにくいということ、無駄なスペースが非常に多いと感じた。金曜日の夜に急に大雨が降ってきて、私たちがものすごいタクシーの行列で数時間待たなければならなった時、先生が現地の人と交渉して、すぐにマイクロバスがやって来たのもフィリピンならではと思った。

→寮の食事を取らずに、毎晩夜は積極的に外に出ていましたね、素晴らしい。フィリピン料理も気に入ってもらえたようで何よりです。まだまだオススメしたい料理はたくさんあるのですが、それは次回にでも… 大雨の日のマイクロバスの件は「交渉することの意味」「日本人的なお人好し感覚が海外では通用しないこと」を伝えたく、わざと皆さんの前であのような行動をとりました。もちろん、他の人たち同様、あのまま雨の中を2、3時間、深夜0時くらいまで待っても良かったのですが、10人以上の数時間分の時間価値を考えたら、悪あがきせずに我慢することは得策とは思えません。こういった海外の常識・現実も覚えておいてください。

毎日毎日驚くことや発見があって本当に楽しかった。本当に刺激しかない1週間だった。先生、本当にありがとうございました。以上。

→初めての海外はいかがだったでしょうか?辛かったことや悔しかったことも、終わって見れば良い思い出になったと思います。毎日が刺激的で新しい発見の連続だったと思いますが、日本でも同じように毎日新しいことにチャレンジしたり、成長することはできるはずなので、今回の経験を糧に引き続き頑張ってくださいね。来年もワクワクするようなサマーキャンプを企画しますので、興味があれば是非参加してくださいね。

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